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初心者アフィリエイターの能力を決めるのは〇〇!

どもす、ナモです。今回は初心者アフィリエイター向けの記事です。


突然ですが、以下の質問にお答えいただけますでしょうか。特に、初心者アフィりエイターの方は是非お願いします。

 


(質問)アフィリエイターの才能や能力は、どういうものだと考えていますか?2つのどちらか、自分の考えに近い方を選んでください。


1.持って生まれた才能や能力は人によってある程度決まっていて、いくら努力しても変えようがない

 

2.持って生まれた才能は人によって違うかもしれないが、能力は努力次第でいくらでも伸ばせる

 

 

自分がどちらを選んだか、よく覚えていてくださいね。

 

 

 スタンフォード大学のキャロル・ドゥエックは、児童教育を長年研究してきた心理学者です。今回は彼女の研究に絡めて、アフィリエイターの能力を決定する要因について考えてみます。 

 

「やればできる!」の研究―能力を開花させるマインドセットの力

「やればできる!」の研究―能力を開花させるマインドセットの力

 

 

 

しなやかマインドセットとは?

彼女(ドゥエック教授))の研究成果を考えるうえで、まずは、彼女が中学生に行った実験を紹介します。


中学生の数学の実力を伸ばすには?

小学校と違って中学校になると、途端に勉強が難しくなりますよね。この事情はアメリカでも同じらしく、特に数学に苦手意識を持つ生徒はたくさんいます。「俺、頭悪いし・・」「私、数学は苦手だから・・」とかそんな感じですね。

 


そこで彼女と同僚は、ある中学校の1年生を集めてこんな実験をしました。

まず、1年生を2つのグループに分けます。この内、Aグループには通常の学習スキルを教えます。対してBグループには、「脳は筋肉と同じで、鍛えるほど成長する」という話をします。たとえば、こんな感じです。


ねぇ、みんながひいてるギターだって、いきなり簡単にできるようにはならないでしょ?最初は全然できないし、何度も繰り返し練習するうちに、少しずつひけるようになるでしょ。数学もそれと同じなの。

 


A・Bの両グループに、それぞれ8週間にわたって合計2時間の指導をしました。では、その結果は?

 


Aグループは、中学1年はじめの数学の成績が平均でC+でしたが、年度がたつにつれC、続いてC-と少しずつ下落しました。一方でBグループは成績の下落に歯止めが掛かり、上昇に転じました。中には劇的に成績が改善した子供もいました。


彼女が特に印象に残ったという、ジミーという生徒の話を紹介します。

 

突如、ジミーという、どうにも無気力で投げやりな生徒が目に涙を浮かべてこう言ったのだ。「ぼくはバカと決まったわけじゃないんだね」。その日を境にジミーはがらりと変わった。夜遅くまで宿題と格闘するなんて、生まれて初めてのことだった。(中略)それまでジミーは、必死に頑張らないとついて行けないのは恥ずかしいことだと思っていたのだが、頭はそうやって賢くしていくものだとわかったのだ。 

 

この実験を行った中学校は、8割の家庭が貧困層という教育的には難しい環境でした。それでも、たった2時間の介入でこれだけの成果が出たのは驚きですよね。でも、なんでこんなに効果が出たのでしょう?

 


2つマインドセット

彼女が子供の学習効果を調べているうちに気付いたことがあります。それは、「能力は努力次第で伸ばせる」と思ってる子ほど実際に努力して能力を伸ばすし、「能力なんて、どうやって伸びっこない」と考えてる子供は努力しないし実際に能力が伸びない、という現象です。

 

こうした、能力に対するものの考え方(=マインドセット)に注目して彼女が提唱したのが、「こちこちマインドセット」と「しなやかマインドセット」という考え方です。2つの特徴を挙げると、以下のような感じです。

 

<こちこちマインドセット>
・能力は変えられないものと考える
・失敗したら、能力・才能がない証拠と捉える
・努力なんて面倒くさいし、必要ないと考える
(=才能があれば、そもそも努力なんか必要ないはずだし)
・自分の賢さ・能力を証明することに固執する
・成長より結果がすべてだと考える
・チャレンジすることを嫌う

 


<しなやかマインドセット>
・能力は努力次第で、いくらでも伸ばせると考える
・失敗は成長の機会だと考える
・努力こそが、能力を伸ばす秘訣だと考える
・自分を成長させてくれる機会に固執する
・結果以上に、自分の成長が大事だと考える
・チャレンジを歓迎する

 

こちこちマインドセットは、能力は生まれつき変えようがないし、すべては才能によって決まるという考え方です。才能さえあれば努力なんて必要ないでしょ、ということで努力を否定します。

 

自分が努力なく成果を出せた分野については、「自分がいかに努力もせずに結果を出せたか」を見せることにこだわります。

 


しなやかマインドセットは、こちこちマインドセットの反対です。努力次第で能力はいくらでも伸ばせると考えてるし、失敗は成功のチャンスと考えます。自分の有能さを示すことより、自分が成長することに興味があります。挑戦は大歓迎です。

  

こうして見てくると、先のドゥエックの実験がなぜ効果があったのか少し見えてきます。

 

効果のあったグループBの生徒の大半が、「こちこちマインドセット」の持ち主でした。ところがドゥエックの介入実験で中学生のマインドを「しなやか」にすることで、勉強に対する意欲を引き出したのが大きかったのかと思います。

 

 マインドセットは変えられる?

マインドセットを変える方法は、大きくいって2つあります。一つは、大きな人生のイベントを経験することです。ですが、こうした人生イベントは偶然起こることですし、自分にどんな影響を与えるか分かりません(悪い影響かもしれません)。

 

もう一つが、「マインドセットを自分で選択しなおす」方法です。先の中学生みたいに、大学教授が協力してくれれば嬉しいですが、こんな都合がよいこと滅多にありません。なので、自分自身でマインドセットを変える必要があります。

 

ただ、これが簡単ではありません。今まで脳内にこびりついた価値観を変えるのは、時間が掛かるからです。「自分を変えよう!」と決意しても、気が付くと元に戻っていることってありますよね。

 

これと同じで、変えたマインドセットが元に戻らないように、(定着するまでは)意識し続ける必要があります。

  


初心者アフィリエイターが陥りやすいワナ

すみません。例によって壮大な回り道をしまして。。


ここで、初心者アフィリエイターの方への質問に戻ります。

 


(質問)アフィリエイターの才能や能力は、どういうものだと考えていますか?2つのどちらか、自分の考えに近い方を選んでください。


1.持って生まれた才能や能力は人によってある程度決まっていて、いくら努力しても変えようがない

2.持って生まれた才能は人によって違うかもしれないが、能力は努力次第でいくらでも伸ばせる

 

これ注意してほしいのは、どっちが正解というのはなく、選んだ方がその人にとっての「正解」ということです。つまり、いくら努力しても能力は変えようがないと選んだ人=「こちこちマインドセット」の人は、自分の考えた通りに能力を伸ばすのに苦戦するでしょうし、挫折しやすくなります。

 

「能力は努力次第でいくらでも伸ばせる」を選んだ人、つまり「しなやかマインドセット」の人は、その考え方通りに粘り強く努力し、途中で挫折しづらく、結果として本当に能力を伸ばせるはずです。

  

こんな風に書くと、「いかにも自己啓発チックだな~」と思う方もいるかもしれません。その通りなんですが(汗、自分の考え方(マインドセット)が自分の行動に影響を与えている部分は結構大きい、というのが心理学者の意見のようです。

  

初心者以外はどうなの?

上の話に対する感想は、人それぞれかと思います(自己啓発的な話だと特に)。ところで、こんな感想を持った人もいるかもしれません。「これって、初心者だけの話?中級者・上級者はどうなの?」

 

僕の意見としては、中級者以上の人は「こちこちマインドセット」を気にしなくてよいかなと思っています。というのは、中級者以上のアフィリエイターなら、頑張った分だけ能力や報酬が伸びることを実感できているからです。

 

これが初心者ですと、いくら頑張っても成果が出ない時期があって、「俺(わたし)がこれだけ頑張ってもダメなのは、才能がないからかな」と、こちこちモードに陥ってしまうことがあります。

  

初心者がマインドセットを変えるには?

僕がまだアフィリを始めたばかりのころ、アフィリのセミナーに参加したことがあります。そこで紹介されていた手法は、とにかく沢山のサイトを作って、「稼げるキーワード」を見つける、という手法でした。

 

質疑応答の時間に、一人の参加者が講師の方に質問しました。

 

サイトは作ってるけど、成果が出ることが少ない。せっかくサイトを作るなら、できるだけ無駄打ち(=成果の出ないサイト作り)を減らしたい。どうすればよいでしょうか?

 

この時、僕もアフィリを始めて1か月でしたから、質問者の気持ちは痛いほど分かりました。ですが振り返ってみると、これって典型的な「こちこちマインドセット」の発想です。

もちろん、サイトを作る前にきっちりリサーチをやることが前提です。ですが、そこから先はとにかくサイトを作って、失敗も重ねながらも検証を続け、結果として成果に結びつく訳です(少なくとも、セミナーで紹介していたのは、そういう手法でした)。

 

だから、「とにかく失敗したくない」とか「最短で結果を出したい」という発想だと、却って成果を出すのに遠回りすることになりかねません。

 

ただ先ほども書いた通り、マインドセットは自分の意思で選択できます(簡単なことではありませんが)。メンドクサイとか、とにかく失敗したくないとか、本当に稼げるのかな、とか自分に疑いの気持ちが出てきたら、「自分は今、「こちこちマインドセット」と「しなやかマインドセット」のどっちだろう?」と自問自答してみてもよいかもしれません。

 

 

実力派アフィリエイターも注意!「こちこちα」

マインドセットの話は、アフィリ初心者が注意すべき点として紹介しました。ですが、もしかしたら実力派のベテランアフィリエイターでも注意すべき点があるかもしれません。


ドゥエックは、「こちこちマインドセット」と「しなやかマインドセット」という2つのタイプを提示しました。ですが、「こちこちマインドセット」に近いものの、ぴったり当てはまらないタイプがいることも認めています。僕は勝手に、これを「こちこちα」と名付けました。

 

ドゥエック自身がハッキリ書いてる訳ではないのですが、「こちこちα」の特徴は以下の通りかと思います。大企業の幹部とか、医者・弁護士でこういうタイプが多いようです。


・努力で能力は伸ばせると考える
・失敗や人からの批判をひどく嫌う
・成功したいから懸命に努力する
・自分の賢さ・能力を証明することに固執する
・成長より結果がすべてだと考える
・熱心にチャレンジする

 


一見すると好ましい特徴に見えますけど、何が問題なのでしょうか?


「こちこちα」は熱心に仕事はしますが、仕事に非常にストレスを抱えていること、結果至上主義になって周りが見えなくなること、他人の批判に対して感情的になること、など良くない傾向があるようです。

 

加えて、大きな挫折に弱いのも「こちこちα」の特徴です。アメリカの医者や弁護士は社会的地位も高く高収入なのに、自殺率が相当高いそうですが、この辺も影響しているのかもしれません。

 

で、実力派アフィリエイターの話ですが、別に僕の知り合いで「こちこちα」の人がいる、ということではありません。ですが、元々「しなやか」だった人が、「こちこちα」に変わってしまうということもありえると思います。

 

もし、自分の有能さをアピールする発言が増えてきたら、その人は「こちこちα」の予備軍かもしれません(繰り返しになりますが、あくまで一般論で、誰か特定の人を指している訳ではありません)。

  

(まとめ)

  • 人には、「しなやかマインドセット」と「こちこちマインドセット」の部分を持つ
  • 「しなやかマインドセット」は失敗を歓迎し、「こちこちマインドセット」は失敗を嫌がる
  • 初心者アフィリエイターが「こちこちマインドセット」だと、能力が伸びづらい(挫折しやすい)
  • マインドセットは自分の意思で選び取ることができる
  • 実力派アフィリエイターは、「こちこちα」に注意すべきかも

  

今回のおまけ

(おまけ1)誰でも「しなやか」な部分はある

本筋とは関係ないので上では書きませんでしたが、マインドセットに興味のある方もいるかもしれないので、もう少し説明を加えます。

 

上の記事を読んだ方は、世の中には「しなやかマインドセット」と「こちこちマインドセット」の2種類の人間がいる、という風に理解したかもしれません。ですが実際は、同じ人間の中で「こちこち」の部分と「しなやか」な部分があります。

 

ある人は仕事に関しては「こちこち」かもしれません。ですが、自分の趣味については「しなやか」かもしれないし、家庭問題では「こちこち」かもしれません。


つまり、同じ人間でもジャンルによっては「しなやか」にもなるし、「こちこち」にもなりえます。

 

(おまけ2)今回の記事を書いた理由

最後に、僕が今回の記事を書いた理由を書きます。僕自身は、仕事に関しては「しなやか」な人間であろうと常に意識しています。でも最近、仕事がルーティンになっているというか、チャレンジとか失敗を避けるようになってきて、ひそかに危機感を持っています。

 

「こちこち」にはなってないつもりですが、その兆候が出始めてるんじゃないかな、と。つまり今回の記事は、僕自身に対する戒めの意味で書きました。