ホワイトハットを分類してみたよ!
どうも!ナモです。今日はちょっとマニアックな(つまり、どうでもいい)SEOの話をしたいと思います。
僕は、ツイッターでアフィリエイター界隈の人をフォローしているのですが、時々ですが、「ホワイトハットって言っても、あの手法はブラックだよな~」とか、「あの手法をホワイトハットと言われてもね~」みたいなツイートを見かけることがあります。
もちろん、上位表示してるサイトに対する妬み(ねたみ)もあるかもしれませんが、もっと根本的に別の理由があるんじゃないかな~とも思ったりしてます。
そこで今回は、ホワイトハットを自分なりに(=勝手に)解説・分類してみます。(ダラダラ長い文章なので、暇なときに読んでください!)
てか、ホワイトハットって何?
念のため、ホワイトハットについて簡単におさらいします。
まず、ブラックハットについて
簡単に言うと、自分で用意したサイトなりブログから、メインとなるサイトへ自作自演のリンクを貼る行為を、ブラックハットと言います。目的はもちろん、メインサイトの検索順位を上げるためです。
こうしたリンクは、「検索エンジンの結果を歪める」としてグーグルは禁止しています。ブラックハットを非難する専門家もそれなりにいます。
また、自演リンクを貼ることでメインサイトにグーグルからペナルティを課されることもあり、ブラックハットにはそれなりのリスクもあります。
では、ホワイトハットとは?
ホワイトハットはこの逆で、メインサイトに自演リンクを貼らずにサイト(かブログ)を運営していくスタイルです。「訪問者がリンクを貼ってくれたらラッキー!」くらいの感覚で、自分から自作自演の外部リンク対策をすることはありません。
メリットとして、グーグルからペナルティを受けることが(原則)ないので、長期にわたるサイト運営に適していることです。
デメリットとしては、今の検索エンジンの特性上、外部リンクがないとサイトが評価されるまで、それなりに時間が掛かることがあります。つまり、一定の成果(アクセスなり成約なり)が出るまで時間が掛かることがデメリットです。
ホワイトハットの線引きは微妙に違う?
先ほども書いた通り、ホワイトハットはサイトを作りこんで、ユーザーに任意にリンクをを貼ってもらったり、グーグルに評価してもらうのを待つ作戦(つまり、自分から自演リンクを貼らない作戦)です。
ですが、実際にホワイトハットと呼ばれるサイトの運営方法を見てみると、自分から自演リンクを貼らないという作戦以外のところで、運営手法が何パターンかあるんじゃないかな、と思うようになりました。
こういう手法をある人から見れば、「これぞホワイトハットのお手本だよね」と思う一方、「それってホワイトハットなの?」と違和感を感じる人がいるように見えます。
つまり、一口にホワイトハットといっても、人によってイメージするものが異なると思っています。ということで今回は、ホワイトハットを「ホワイト度合」に応じて勝手に分類してみました。
(今さら)この記事の目的について
念のため書いておくと、この記事の目的はホワイトハットを分類することだけです。このホワイトハットは正しいとか、これは間違ってるとか、ホワイトハットはこうあるべきだ、みたいな話はしません。
僕が言いたいのは、ホワイトハットには色んな考え方があって、人によって意見が違うのでは?ということです。そもそも、僕はSEOについては単なる素人で、この分類も単なる僕の妄想ですしね。
ホワイトハットの8つのレベル
(レベル8)何の対策もしない、「ガチのホワイトハット」
これはもう、SEOのことなんか何も考えずに、ただひたすらサイトを作ってアップする方法です。
ある意味、正々堂々とした方法ですが、実はグーグル自身がこうした方法を推奨していません。
本来であれば、各ページの品質が大変優れていれば、グーグルが勝手にページを評価してくれるはずです。ですが実際には、グーグルといえどそこまで進歩はしていません。ですので、グーグル(もっと言えば、検索エンジンボット)がページを理解しやすくなるよう手助けしてください、という訳です。
また、SEOを意識したサイトになっていれば、訪問者にとっても使いやすいサイトになるはず、というのがグーグルの言い分です。
いずれにしろ、このレベルだとサイトの持つ価値がグーグルに正しく評価されない恐れがあります。遠い将来には解決するかもしれませんが、現時点では難しそうです。
(参考)
(レベル7)内部対策を完備した、ホワイトハット
内部対策を意識したサイト作りをしているレベルです。言い方を変えると、上で紹介したグーグルのガイドラインに沿ったサイト作りをしているレベルです。
SEOの知識がある程度あれば自分でもできますが、ホワイトハットのSEO対策を専門にする業者もいます。
ここで言う内部対策とは、サイト構造やパンくず、サイトタイトルや内部リンクなど、利用者の使い勝手も考えつつ、グーグルに評価が伝えるように設計されたサイト構成を指します。
こうしたサイト設計に加えて、サイト内のソーシャルボタンの設置、フェイスブックに専用ページやツイッターアカウントなど、ソーシャルとも連携させる場合もあります。狭い意味での「ホワイトハット」という場合、このレベルを指すことが多いように思えます。
(レベル6)サイト内に、関連するコンテンツを投入する
サイトをディレクトリで区切って、下層ディレクトリに上位カテゴリと関連するコンテンツを投入する手法です。たとえば、旅行サイトを運営している場合に、その下層で地方の民芸品を紹介するコンテンツを用意する、などです。
こうしたコンテンツを投入する目的は、多様なアクセスを集める、ページを増やしてサイトオーソリティーを高める、上手くいけばリンクが貰える、などです。
(レベル5)運営ブログ(や会社HP)で自サイトを紹介
自分で運営するブログでサイトを紹介したり、会社HPの「運営サイト一覧」でサイトを紹介してリンクを貼る方法です。
自分が関連するブログやサイトからリンクを貼っているので「ブラックハット?」と思う方もいるかもしれませんが、そうも言いきれなれません。
まず、グーグルもリンクを貼ること自体を否定している訳ではありません。グーグルが否定しているのは、検索結果を歪める目的で(もっと言うなら、自サイトを上位表示させる目的で)リンクを貼る行為です。
ここでのリンクはあくまでサイトの紹介が目的で、リンクパワーを送ることが主目的ではありません(もちろん、そういう意識が全くないとは言い切れませんが)。
また、自演リンクについて以前、海外SEOブログを運営する鈴木氏は、「自演リンクかどうかを見極める目安は、nofollowを付けてもリンクを付けたいと思うか?」という基準を挙げていました。
nofollowをつけても、ブログや会社サイトで紹介したいと思うか?メインサイトを紹介する目的からすれば、どちらもYesでしょう。そういう点から考えると、このレベルはホワイトハットという要素が高いように思えます。
(レベル4)サイト内に、バズりやすいコンテンツを設置
サイト内に、共感・笑い・非難・怒りなどの感情を招きやすいコンテンツをあえて投稿して、ソーシャルでの拡散を狙う手法です。炎上マーケティングもこの手法の一つですが、それ以外にも色々種類があります。
最近よく見かけるのが、おもしろネタ的なコンテンツを投稿して、ソーシャル拡散を狙う手法です。
こうしたバズりコンテンツを投入する目的として、サイト(もしくは商品)の認知度向上、アクセス集めなどありますが、最近増えたのがSEO目的でのコンテンツ投入です。
これはここ1~2年の話ですが、ソーシャルで大きなアクセスを集めたサイトは、検索エンジンでの非常に有利な扱いを受ける傾向があります。投入するネタの種類によっては、そうした集めた集客自体ではマネタイズができないかもしれませんが、検索順位が大幅にアップしたら、結果として収益アップに大きく貢献することになります。
これを純粋なホワイトハットと考える人がいる一方、「ブラック度」がやや高いのでは?と考える人もいます。一見するとレベル6とやっていることは変わらない(むしろ手が込んでいる)ように見えますが、どう違うのでしょうか?
一番の違いは、訪問者の拡散を促そうとしていること、もっとゲスな言い方をすると、訪問者を「操作」しようとしている点でしょう。レベル6でもリンクは貰えるかもしれませんが、あくまで訪問者の自発的なリンク、つまりナチュラルリンクです。
その一方でレベル4では、(SEO効果を狙った)ソーシャルリンクによる拡散を主目的にしてる場合があり、こうした手法に違和感を感じる方は少なからずいます。
(レベル3)コミュニティーで自サイトを公開(RT期待)
ツイッター上で自サイトを公開し、RT(リツイート)でソーシャルリンクを集めようという手法です。
その典型は、「谷」と呼ばれるアフィリエイターの(ゆるい)コミュニティー向けにサイトを公開する手法です。アフィリエイターもかなりの数になるので、その一部でもツイートしてくれるだけで、かなりのソーシャルリンクを稼げます。
これってレベル5とどう違うの?と思う方もいるかもしれませんが、ブログでサイトを紹介するのはそれなりに手間ですが、ツイッターでの公開なら気軽にできます。それだけに、ブログを通じてのサイト公開に較べて、ツイートされ具合が少ない場合もあります。
そのほか、サイト公開した人の人気度、サイトの「尖り」具合、ツイッター界隈の雰囲気によってツイートされる回数が違ってきます。
(レベル2)自社運営サイト同士の相互リンク
自社で複数の運営サイトを運営している場合、それらをクロスリンクさせる手法です。ここでのポイントは、ジャンルに関係なくクロスリンクさせていることです。
たとえば、ダイエット食品、ダイエット器具、ダイエットサプリの情報サイトをそれぞれ持っていて、それらをクロスリンクさせるのは、それなりに理解できます(訪問者の役にもある程度は立つでしょう)。
ですが、キャッシング、健康食品、出会い系の情報サイトを、「同じ会社が運営しているから」というだけのクロスリンクさせたら、外部リンク目的と見られても不思議ではないです。
先に挙げた、鈴木氏の「nofollowでもリンクを付けたいと思うか」という基準で言えば、自演リンクの色合いが濃いと言えます。
ところで、こうした(ジャンルだけでは説明のつかない)クロスリンクを大々的に行っているのは、アフィリエイターよりも大手企業の方が多いように見えます。具体的に言うと、リクナビやマイナビなどです。
こうした手法をホワイトハットと分類されることが多いようですが、上位表示目的でリンクをするという視点に立てばグレー(というかブラック)にも見えます。
(レベル1)手持ちサイトからの「意味のある」リンク
手持ちのサイトから、メインのサイトに「意味のある」リンクを貼る手法です。ここでのポイントは、「意味のある」リンクという点です。訪問者にとって役に立つリンク、と言い換えてもいいでしょう。
たとえばこんな例を考えてみます。
ダイエットの手法について色々紹介している記事があったとして、その中で海外で過去に行われたダイエットについて簡単に触れた文章があったとします。そこでは簡単な紹介に留め、「詳しくは下記を読んでください」とリンクを貼り、リンク先が自分のメインサイトだったとします。
そのリンク先の(つまりメインサイトの)ページには海外の危険なダイエットが詳しく紹介されていて、そこに書かれている情報は訪問者にとっても役に立つ情報です。となると、関連サイトから貼られているリンクは自演リンクではありますが、「意味のあるリンク」になるかと思います。
この手法をブラックハットにするか、ホワイトハットと見るかは議論の分かれるところかと思います。
自作自演という観点に立てば、確かにブラックかもしれません。ですが、先に挙げた鈴木氏の基準に従えば(rel=nofollowでもリンクをつける?)、訪問者にも役立つリンクである以上、nofollowでもリンクは付けるでしょう(実際にはつけなくても)。
この手法がホワイトなのかブラックなのか僕には分かりませんが、少なくともレベル2よりは、「訪問者の役に立ってる」という観点からして、ホワイト度は高いと思ってます(あくまで個人の意見ですが)。
「ブラック」なホワイトハットって何だろう?
上記のレベル分け、いかがだったでしょうか?上のレベル見方ですけど、あくまでパターンに分けただけですので、どれか一つのレベルだけに分類されるとは限りません。レベル4と3と1を併せて活用してるサイトもあるかもしれません。
もちろん、読んでて違和感を持った方もいたかもしれませんし、納得できない部分もあるかもしれません。ホワイトハットの分類については、僕もそれほど自信を持っている訳ではありませんので、詳しく知りたい(というか、本当の答えを知りたい)方は専門家に確認することをオススメします。
さて、ここで記事冒頭の質問に戻ります。
ホワイトハットとして運営されてるはずのサイトが、「ブラックなホワイトハット」と批判されるのはなぜか?僕なりの考えを書きたいと思います。
(1)自分の基準に合わないホワイトハット
一つは、批判の対象としてるホワイトハットの手法が、自分の基準と合わない場合です。
先ほどから繰り返し書いてますが、ホワイトハットの手法というか境界線って、人によって違うように思えます。たとえば、レべル4を洗練されたホワイトハット手法と見る人もいれば、これをホワイトハットと呼ぶことに抵抗のある方もいるかもしれません。
これはどちらが正解ということではなく、ホワイトハットの線引きをどこに置くかによって見方が変わってくる話かと思います。
ただ一つ言えるかもしれないのは、上で挙げたホワイトハットの手法を多用するほど、ホワイトハットとして実績を挙げても、それを疑問に思うかもしれない人が増えることです。
(2)ある手法の「やりすぎ」
人が「ブラックなホワイトハット」と感じる2番目のケースは、ある手法を「やり過ぎる」ことです。
たとえば、先ほどのレベル1でこれをホワイトハットと考える人もそれなりにいると思いますが、ここでいうリンクはせいぜい数本のことかと思います。
ですが、「意味のあるリンク」を500ドメインほどからリンクをして、「これはホワイトハットです!」とサイト運営者が主張しても、納得する人は少ないかもしれません。どの手法でも、周りが納得できる限度のようなものがあると思います。
レべル3にしても、毎月違うサイトを12か月にわたって公開し続けてソーシャルリンクを稼ごうとする人がいたら、さすがに周りの顰蹙をかうかもしれません(実際にそういう方がいる訳ではないですが)。
ホワイトハットのリスクって?
なんだか最後までまとまりのない記事ですが、最後にホワイトハットのリスクについて考えてみます。一口にリスクといっても、運営上の(ビジネス的意味での)リスクや、信用にかかわるリスクなどあると思います。
右肩上がりとは限らない
ホワイトハットというと、コツコツとサイトの評価を積み上げていくというイメージをお持ちの方が多いと思います。
そのイメージは間違ってませんが、かといってサイトが圏外に飛ぶことも普通にあります。運営を開始して初期は特にそうです。
また、グーグルがコンテンツを重視する流れを受けて、質の高いサイトが続々と登場しています。もしあなたが質の高いホワイトハットのサイトを制作しても、同じジャンルでもっと質の高いサイトが複数出てきたら、予想通りにサイト評価を積み上げることが難しくなります。
つまり、ホワイトハットだから時間とともにアクセスが集められるかは、ライバルの状況によっても変わってくるということです。
リンクネットワークによるペナルティ
これはレベル2に出てきた、リンクネットーワークによるペナルティの話です。実際はかなり大規模なリンクネットワークを組まないと、ペナルティには課されないらしいですが。
とはいえ、ペナルティかどうかを判断するのは、あくまでグーグルです。グーグルが「カラスは白い」と判断したら、カラスは白なんです。
いくら「これはホワイトハットです」と主張しても、ペナルティを課された後なら、後の祭りです。とはいえ、現状を見る限り、このペナルティが課される可能性は低そうです(多分)。
人にブラックと批判されたら?
これはちょっと次元の違う話ですが、自分はホワイトを運営してるつもりなのに、「それ、ブラックでしょ?」と批判されたらどうすればいいでしょうか?(ちょっとありえない話ですがw)。
これは僕個人の意見ですが、ムシするのが一番かなと思います。いや、別に批判した人が間違っていると言うつもりはないです(それは分からないです)。とはいえ、「何がホワイトハットか」という前提が違うのに議論しても、話がかみ合わない可能性があるからです。
人間ですから批判されるのは面白くないと思いますが、上手くいってる人間に対してはどうやっても批判する人はいるので、ここは割り切るしかないかなと思います。
評判を落とすリスク
とはいえ、批判されたり陰口を叩かれることにリスクのある方もいると思います。具体的には業界内で有名な立場にいる方です。
そういう方が、ホワイトハットで実績を出していたとしても、その手法が上で挙げた意味での「やりすぎ」の場合、そういう実績があまり評価されない可能性はあります。もちろん、実績だけで評価してくれる人もいると思いますが、周りの評価が気になる方は、こうしたリスクを気にする必要はあるかもしれません。
今回の記事のまとめ
- ホワイトハットと一口にいっても、手法は色々ある
- 「ホワイトハット」の線引きは人によって違う
- ある手法もやり過ぎると、ホワイトと見なされないこともある
- ホワイトハットの手法で批判されても気にしないこと。
- ただし、周りの評価が気になる方は手法にもこだわりましょう。
- 正解は専門家に聞いてください。